ぐちぐち なんでも言っちゃうよ〜

私のほんとうの気持ち

母のこと

母の命日が近づいてきたので、お墓参りに行って来た。ひどいもので、母の命日が6月と言うことはわかっているのだけれど、4日だったか5日だったか、はてさて何日だったか、全然記憶になくて、人間て薄情だなぁと思った。

母が亡くなった時は、悲しくて辛くて、申し訳なくて、毎日 人に見られない所で泣いてばかりいたのに、最近の私は、自分に母親がいたことさえ、忘れているんだよ。

何故?  今までいろいろ忙しかったんだよね。姑の事や自分の趣味や家族の事など諸々。

でもね、どうしたのかな?どうもこの所、母を思い出して、申し訳ないと思うのね。

母は忙しいなか、私の為にいろいろしてくれたよね。

私が小学生の頃、冬だったと思うのだけど、流行りのマフラーを買いに行って来てくれた事があった。自営業で忙しかったし、母が外出する事を好まない父を無視?したのか、お正月が近いからその買い物だと言って出かけたのか、良く分からないが、暮れも押し詰まった30日か31日だったと思う。

子供心にお正月に、今流行りの新しいマフラーをするのは、難しいなぁ、悲しいなぁと思っていたから、あの忙しい暮れに、はい、マフラー と手渡された時の嬉しさ。えっ〜買って来てくれたの?

忘れていなかったの?

嬉しかったよ!

優しい子ども思いの母だったんだね。


どんなマフラーが流行っていたのか、形が思い出せないのだけれど、普通の形とは違っていて、子供は皆 その形のマフラーが欲しかったと思うんだよね。

きっと私のことだから、毎日のように、

マフラー 欲しい、お正月にしたいと言っていたと思う。でも母は忙しくて買いに行く暇がなかった。

それでも母は、子供の言っている、新しい流行のマフラーをさせてあげたいと、何とか時間を作って買いに行ってくれた。

その時、私はきっとありがとう、嬉しい!と、とても喜んだと思う。でも、私は子供だった。  感謝  しただろうか。

親だもの、当たり前だよ と思う気持ちもあったかも知れない。

もう数十年も前にこの世からさよならしてしまった母に、もう  感謝  ありがとうと言えない。私って本当にダメな娘だったね。

でもね、その時のことを思い出すと、涙が滲んでくるの。本当はわんわん泣きたいけど、それは無理だよね。

何しろ そんな忙しい暮れの最中、私のために、子供が欲しがっているからと、買い物に行ってくれた母。


それが母の愛情なんだね。

母が生きている時にこんな話が出来れば良かったのにね。


1人暮らしをしていた母は、私が訪ねて行くと、自分のやるべき家事を優先していて、待っていても、自分の仕事が終わらなければ、私の前に座って話をしようとしなかった。

自分なりに1日のやるべき事が終わらなければ、例え たまに訪ねて来た娘でも、話をしなくても良かったのかも知れない。私も1週間に一回くらいは行っていたから、母にしてみたら、そんなに話する事などなかったのかな。

私は母ともっと話をしたかったよ。例え、意見が違って、ケンカになっても。


母についての話はキリがないほどたくさんある。皆、そうだよね。


でも今日は母の命日に因んで、母の優しさ、責任感を感じてしまって、そのマフラーの事を思い出すたび、泣けてくる。


本当に本当にお母さん、ありがとうございました。

お墓参りに行った時に、きちんと何度もお礼を言ったから、許してくれるかな。


お母さん ありがとう。