ぐちぐち なんでも言っちゃうよ〜

私のほんとうの気持ち

後悔 そしてその先に見えたもの

今 思えば  若かったんだね

年令的にも  人間的にも


父が 温泉に行きたい と言った


私は無理だよ〜

と一蹴してしまった


その頃の私は石橋を叩いて渡る

超 慎重派だったし

元々 心配症だった


性格的にも心配症だったかも

知れないが

母がやはり超心配症で

そんな母の言うことを素直に

全て受け止めていたから


病気がちの父が温泉に

行きたい なんて言い出して

びっくりしたのが事実で


でも父は何十年か前に

その温泉地へ療養しに行っていた

またその温泉に行って

見たかったんだね


懐かしく 思い出していたんだね


だけど 私はそれを汲み取ることができなかった


歩けるか心配だったし

宿泊するなんてこと  考えられなかった

だから  

ダメだよー といとも簡単に

言ってしまった


どんな思いだっただろう

厳格な父が言い出したことば

娘に言い出すのを

ためらっていたかもしれない


でも私はダメだよー  って

言ってしまった


悪かったね

申し訳なかったね

今更 謝ったって 聞こえないよね


ごめんなさい

自分の気持ちばかり優先して



厳格で厳しい躾をされてきた

私達兄弟だったが

孫ができてから 随分と変わった


私達には規制が多くダメって

言っていたのに

孫 (私には甥っ子)が出来ると

メロメロで 何でも許していた


その違いにびっくりしたが

私のなかでの父のイメージは

昔のままだ


今の私は

父の亡くなった年を越え

考え方も随分と融通が効くように

なったから


今なら 行こう

喜んで連れて行く

と言っただろう


私がいつの間にか温泉好きになり

温泉地を巡るようになった

今なら  連れて行ってあげられた


若い頃の私はすぐ湯あたりをして

めまいがしたり 

気持ち悪くなったり

また潔癖症だったから

自宅以外のお風呂に入るなんて

とんでもない という状況で


そんな私だったから

余計に 無理 と言ってしまったんだね


年齢が上がるにつれて

身体が丈夫になり

精神的に父母から離れて

大人になった今だから


連れて行ってあげれば

良かったと 思うのかもしれない


父の若かりし頃の思い出を

未熟さゆえに摘んでしまった


自分が温泉に行くたび

父を温泉に連れて行かなかった

ことを思い出し

悲しい気持ちになったが


その後  母を連れて

旅行し

また義母を連れて

何度も旅行に行った


父には申し訳ないことを

してしまったが

アッシー ならぬ  

タクシー代わりに

良く別荘へ連れて行き

迎えに行った


思い出して見れば

違う形での孝行はしていたんだね


父の願った温泉に

連れて行かなかったことを

思い出すと  心がいたむ


父の思いを想像すると

本当に申し訳なくて

今更 どうにもならない

ことだからこそ

悔やまれ 涙が出てくる

本当にごめんなさい


若かった至らない娘を

ゆるしてね


父の年齢を越えたからこそ

分かるようになってきた 

思い  感じかた


私はまだまだ

いろいろなことを考えて

反省しなければ

ならないね


オーバーな言い方になって

しまうけれど

人生の修行がまだまだ足りないね