昨年 我が家は仏壇を購入した

部屋に見合った家具調の小さな仏壇

そこに義父母の位牌を入れた

義実家にあった仏壇のことでの話だが

以前  実家で親しくしていたお坊さんが

私の父母の位牌も婚家先きの義実家の

仏壇に入れると良いと仰った

丁度 婚家先も以前は同じお坊さんに

お世話になっていたため

位牌と言うよりも紙でできたものを

そのお坊さんが書いてくださり

婚家先の仏壇に入れさせていただいていた

しかし 婚家先(義実家)の義父母は

もうあの世に旅立ち

家を処分することにしたため  

仏壇も丁寧にお祓いをしていただいた

その時  もう字も読めないほど

古くなった私の実家の紙の位牌も

あったため

これもまた丁寧にお祓いしていただき

処分した

以前 お世話になったお坊さんはご病気でもうこの世にはいらっしゃらない

新しい仏壇を購入したときには

義父母のみの仏壇にした

時々 あのお坊さんから言われたことを

思い出す

婚家先に私の父母の位牌を

一緒に入れた方が良いよ

両家のご先祖様のことだったか

私達を守ってくださるとか

その理由をきちんと覚えていなくて

分からない

ただ私は正直はっきり言って

義父母が嫌いと言うより嫌な思い出

ばかりで 良い感情が持てない

仏壇に毎日 手は合わせているけれど

これは義務として 人として生きて行く

ことで大事なことだと思うから

そして月命日にはお線香をあげ

春秋のお彼岸 お盆  翔月命日には

殆ど欠かさずお墓参りに行っている

私やジージ(夫)の年齢が上がって来ているから  いつまで行かれるか 定かではないが出来る限り 行こうと思っている

義父は早々と旅立って 親孝行は出来なかった

お墓をたてることになった時  

義母が私たち子どもにお墓をたてて

欲しいと言った

結婚して2年 まだ預金もない

それに息子は結婚費用もなく

父である義父が義母に内緒で

用立てたのだ

それを知らない義母は 息子は預金が

たくさんあると思い込んでいる

本当にお気楽な義母だ

仕方ないからお墓の費用 

義父の入院費用の一部を

私が持っていたものから負担した

私は義父に直接的な親孝行は出来なかったけれど 200万以上 かかった費用を

お嫁に来る時に持って来たもので賄った

親孝行は出来なかったけれど 

それで負けてね と思っている

義母にはお墓建立もそうだが

年2回のボーナス時の小遣い 

年一度の旅行とそれなりに

私なりの誠意は尽くしてきたつもりだ

でも初めの頃は お礼を言われたが

何年にもなるとその言葉はなくなった

ジージ(夫)から出ているからと思っていたからだろうか

お小遣いも旅行も私の提案だ

ジージはそんなことしなくて良い

と言う

母の日のプレゼントや時々のお食事

考えてみたら 還暦や古希 米寿に至るまでたくさんのお祝いもした

それに引き換え 私は自分の父母には

余りしなかった

年2回のお小遣いは受け取って貰ったが

旅行は連れて行かなかった

義母よりずっと早くに亡くなったから

仕方ないけれど  性格も違っていた

子どもになるべく負担をかけたくない人たちだったから

それで私は今 我が家にある仏壇に

義父母の位牌は入っているが

私の父母の位牌を入れることに

ためらいを感じて入れていない

以前 言われたお坊さんの言葉が

頭をよぎるけれど

私は仏壇の前で はたして

差別なく 拝むことが出来るだろうか

生前の義母の態度に正直 傷ついていて  自分の父母と同じような気持ちで

向き合うことが出来ないからだ

仏壇のなかの義父母と

もし父母が一緒になっていたら  

どうしても父母の方に

感謝の言葉が多くなってしまいそうで

それはさすがに  人の行為として

まずい と思うからだ

だから 父母のお墓参りのときには

お詫びやお礼 お願いまで

してきてしまう

義父母のお参りにももちろん行くので

それなりのきちんとしたお参りはする

私は間違っているかもしれない

もうこの世にいない人を未だに許せないのだから

何かの折に思い出してはそのときの

悲しい事柄に涙ぐんでしまうのだから

義妹についても然り

私が父母 と義父母 を差別なく

思える日はいつか来るのだろうか

義母にはいろいろ上げるものが多かった

でもありがたくは思われなかった

でも良いんだ 

自分がしたいからしただけだもの

自分がしないで嫌な思いをするよりも

ずっと気持ちが良い

自己満足だよと言われても

それに義母方の親戚の何人かの人は

認めてくれている

それだけで とても嬉しい

意地悪するよりされた方が良いよね

父母の教えられたようにしたよ

だからやっぱり我が家の仏壇には

父母は入れられない

私は人間ができていないから

差別してしまいそうだから